2011年1月15日土曜日

暗黒物質に 7

                 
迷い星にひとりぽっち、取り残される。
浮世の綱で結わえられる台詞に誇張への嘘も誠も洗浄された。
存在しているのやら生存しているのやら、あまりにも人間的な臭いも。
我を忘れ、何も構わず、ここ変わり果てた姿への一方の人の言う言葉すら悉くが、百八夜に定められた固定点での連続した観測で黒々と討ち平らげられ、居る所から地に下る話しぶりなき火付け役の見ず知らずの女性から自己保存さえ跡形もなく消されるは、一途に悲しそうな比重が境遇から状況から容姿を抑圧された希望が身体的な症状の形をとった、宇宙は夜泣き石そのものです。

墨色を見て取れない。
譲れない美徳に篤き目出度い雲なのか、手厚く労わってくれる山霧な寝息か、いずれとも裸虫を燻してくれず、青々した森と空の気配とが上から下への長さの何処かに隈取りめかしても矢配りで微視的には真実で在るはずを、そ知らぬ面相筆でも何よりなのに祓い清めてくれない、万物流転みさせる自然科学に采配を振られての怪談物なオドロ髪が闇夜となって嘲笑われたのち、風の音さえ吸収して盛んに茂る真っ暗闇は頭蓋骨をも折り畳もうとの厚顔さ執拗に付きまとい、生み出される。ここかしこは、この鼻先も眼鏡の位置に持ってきているには違いない解除の手の平までをも見せてくれない。







(【夏下冬上】のブログに09月11月09日に投稿していた分を移しました)
                                               

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