雲をつかみ
上に立ち
膝まで浸かりながら
歩いた
雲に指を入れると
まるで
机の陰に隠れたよう
ただ
よくよく目を凝らすと
鳴門の渦潮みたいなのが
小さいのがたくさん
たくさん小さいのが手を取り巻き
渦巻いている
ブロッケンの妖怪にも
こころ
洗われる
テニス・コートの太陽柱にも
自然に
慣れる
天使のささやき
上下左右も不明
宇宙空間と化す暗黒世界に
無
目覚める
七夕
一週間も立て続いてくれた
月の暈
良き時間だけを
思い起こさせる
忘却の曲線
遡る
習慣だった陰膳に
『誰の』
首を傾げつつも
身体は動いていた
無意識の意識の間隔
炭に
「火が点きにくいんです」
甘えてくれた内なる影
逆さ富士の湖で写生する
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